このカワイ菌は、コレステロールを44%、中性脂肪を73%低下させることがわかったのです。これは凄い低下率なのです。
動脈硬化の研究は、ネズミだけでは不十分で、ウサギ、そして人々への投与が証明されなければなりません。そして、臨床実験では、患者のコレステロールを最大57.2%・中性脂肪46%低下させることが証明されました。
『余談ですが、ネズミのコレステロールを少し下げたり、免疫能を少し活性化する乳酸菌は、食品の中にいくらでも存在します。』
カワイ菌は世界で初めて、人間の腸内細菌から発見され、コレステロールと中性脂肪を著しく低下させることが、学会で証明されたのです。
1984年6月22日、日本動脈硬化学会の招待講演シンポジウムで、私は胸を張って、意気揚々と発見を発表しました。
いみじくも、6月22日は私の妻の誕生日でした。
この研究発表は、読売新聞の一面トップに掲載され、他に朝日新聞、毎日新聞を始めとして日本中の新聞に取り上げられ、世界でもメディカル・トリブューンという新聞を通じて報じられました。そして世界に反響を及ぼしました。
最後に、もう一つのカワイ菌の特長は、生きた菌よりも熱水処理した死んだ菌の方がより強い効果があることです。今までは、乳酸菌は生菌が良いと世間では言ってきたのです。
(生菌が良いというデーターとしての証明が未だにありません)
私の菌では死菌の方がずっと動脈硬化に効果があることが分かったのです。
この事は、ともすれば生菌でないと有効でないという妄想を根本から覆した、世界で初めての画期的発見でした。
書き終えて、私自身はまだまだ書き足りない思いがあります。
しかし、あまりに長くなりますのでここで筆を置きます。
終わりに、
私を支えてくれた妻、そして私の厳しい指導に付いてきてくれた部下の皆さん、臨床をしてくださった病院の先生方に厚くお礼申し上げます。
又、この本を読んで一人でも多くの人が予防医学の重要性に気付き、カワイ株によって健康な日々を過ごして頂ければと心から願っております。
河合康雄
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