ウサギは動脈硬化モデルとして好適な材料です。我々はニュージーランド・ホワイト系・雄ウサギ(このウサギは神戸大学医学部の渡辺先生から譲られた物である)を使って、カワイ株の投与効果を試してみました。
下の図1を見ながら読んで下さい。3週間普通食で飼育した後コレステロールを1%加えた、高コレステロール食を4週間投与することにより、通常のウサギの血清コレステロール値(30〜40mg/dl)から約60倍の2000〜2300mg/dlへと、血清コレステロール値は上昇します。(余談ですがヒトが約60倍コレステロール値が上昇したら死んでしまいます。)つまり実験的に動脈硬化ウサギを作った訳です。(簡単な様ですが、どのウサギでもこの様な動脈硬化になる訳でなく、前述したように渡辺先生の開発されたウサギのみが、このように動脈硬化になるのです。このように動物の系の開発は中々難しいものであることを知っていただきたい。)
この動脈硬化症ウサギを、一方は元の通常の飼料に戻して飼育を続け自然治癒による血清コレステロール値を調べました。もう一方は、通常の飼料と同時に毎日カワイ株を1010個(約60mgであることを注目して頂きたい)投与し続けました。その結果、カワイ株を投与したウサギ(図1の赤線を見て下さい)では、きわめてスピーディに血清コレステロール値が低下しました。カワイ株の投与のウサギではコレステロール値は1週間で約50%減少し、2週間で約80%、4週間で約90%減少しました。そして15週で完全に正常値へ戻りました。
つまりカワイ株はウサギのコレステロールを凄いスピードで、しかも著しく低下させ正常に戻したのです。カワイ株を投与すると、2000mg/dlもあったコレステロール値が、30〜40mg/dlの正常値に戻ったのです。一方、カワイ株を投与せず普通の飼料に戻したウサギ(自然治癒ウサギ)では(図1の黒線を見て下さい)、コレステールが低下するのが遅く、15週間たっても300〜400mg/dlものコレステロール値が存在し正常に戻るのに35週間もかかりました。
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