2・腸内細菌の宿主(ヒト)への影響  

3 腸管酵素への影響

 腸管粘膜の代表的酵素である、アルカリホスファターゼ(ALP)この酵素が増加することは、ガンなどの疑いがもたれ体にとっては良くないとされている。
表3に示す如く、この酵素は十二指腸粘膜で最も高い活性を示すが、無菌ラットの活性は著しく高く通常ラットの2倍以上あった。


表3


4 腸内細菌と肝臓−肝臓の酵素への影響

肝臓の主な機能は

 @グリコーゲン合成や貯蔵・分解・アミノ酸の代謝などの栄養関連の中間代謝 A胆液の生産 B血液成分の生産・変換 C解毒と異物除去 D発熱 などです。肝臓に対する腸内細菌の作用の一例として、解毒作用の明らかな相違を示したものが次の図30である。アニリンヒドロキシラーゼ、アルギノサクシネートシンセターゼはともに解毒酵素で特に、アルギノサクシネートシンセターゼはアンモニアの解毒に関連する重要な酵素です。図30に示す如く、いずれも腸内細菌を持つ通常ラットの方が無菌ラットよりも活性が高く、腸内細菌のひとつの重要な役割として、肝臓の解毒作用に著しい向上が証明されたのである。


図30





章の一覧頁 章のトップへ戻る ページのトップへ戻る 前のページ 次のページ

 
Copyright (C) 2007 Kawai Lactic Acid Bacteria Research Institute Co., Ltd. All Rights Reserved.