腸内細菌とは何でしょうか?
皆さんは細菌と言うとバイ菌例えば、コレラ菌や、チフス菌、最近ではO-157や炭素菌を想像するでしょう。又、乳酸菌を思い出す人もいるでしょう。人間は胎児のときは、無菌状態にありますが、生まれるとすぐに色々な細菌が、胃腸管内に住みつくようになります。これを、腸内細菌と呼びます。
そしてこの腸内細菌は腸内で、叢(くさむら)のように定着しているので、これを腸内細菌叢(腸内フローラとも云います)と呼んでいます。私達の、胃から始まって肛門にいたる胃腸管には、その内壁をおおい、極めて多数の、腸内細菌が混在して定着しています。
腸内細菌叢は大きく分けて、胃や腸管に常に住みついている細菌叢(常在性細菌叢)と、定着はしていないがある程度胃腸管に存在している細菌叢の2種類ある。
人間の胃腸管には約300種類、約100兆個もの腸内細菌が定着している。
この腸内細菌叢は重量にして約1kgもの重さがある。
腸内細菌の常在意義はヒトと根源的に深く関わり、ヒトをヒトとして存在せしめているところにあります。腸内細菌叢はまさに、一つの臓器であるが如くの機能があります。そこで私はこの腸内細菌叢を《第三の臓器》として考え、広く社会に提唱しています。そして私の疑問は、これほど多くの細菌が何らかの意味で人間に、関与しているであろうということでした。そして地道な研究の結果、あらゆる人間の臓器に腸内細菌が関与する事が実験でわかってきました。
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